2022年1月29日、中標津にアミューズメントポーカーが楽しめるバーをオープン。
インタビュー:島津 優作(しまづ ゆうさく)
Cafe&Bar Craft House(カフェ&バー クラフトハウス)代表
ポーカーを始めたきっかけ
根室市の出身で、根室の高校を卒業後は手に職をつけるため、車が好きだったということもあり整備士を目指して札幌の専門学校に進学しました。専門学校時代に、パソコンでオセロや将棋などをゲームできるサイトがあり、ポーカーゲームをよくやっていました。そこでテキサスホールデムというポーカーのルールを知りました。
コンピューター相手のゲームでは物足りなくなり、量販店で買ったチップを使用し、学校の教室などで友だちとテキサスホールデムを始めました。それからポーカーにハマり、毎日学校でプレイしていましたが、さすがに毎日だとみんな飽きてしまい学校でやることは自然となくなりました。
専門学校1年生の後半には就職活動が始まり、今後について考えた結果、公務員がよいと思い2年生の春に警察官の試験を受け合格しました。真駒内にある警察学校で10か月ほど訓練や勉強し、その後、中標津警察署に配属となりました。
警察官時代
中標津警察署に配属されて2、3年経った頃に、自宅で同僚とお酒を飲みながらテレビゲームをすることがありました。ゲームに飽きてきた時に、学生時代やっていたポーカーを思い出し、同僚とやってみるとやっぱりおもしろく、たまに集まってプレイするようになりました。みんな忙しく、部署も違ったので、なかなか都合が合わず集まることができない中、自分はやりたくて仕方がなかったのでポーカーができる場所を探しました。
2017年夏に旅行で大阪に行った時に、初めてお金を賭けないアミューズメントポーカーというものがあると知りました。その半年後には、韓国に旅行し本物のカジノも体験。英語や韓国語が飛び交っていて、言葉がぜんぜんわかりません。せめて英語だけは話せるようになりたいと思い、帰国後は独学で英語の勉強を始めました。
2018年の夏にはシドニーのカジノにも行きました。まだまだ英語力が足りず、自分の意志は伝えられる程度にはなりましたが、会話になりませんでした。
旅行中にシドニーのステーキハウスで、ワーキングホリデーで働く日本人と出会いました。ワーキングホリデーという制度を初めて知り、カジノの統合型リゾートで働きたいという思いがあふれ、警察官を辞めて自分も挑戦しようと決意しました。
帰国後、2年後にオーストラリアに行くと決意し、10月には職場に辞職の意思を伝えました。その頃から中標津町のセーフウェイで、定期的にポーカーをプレイする機会ができました。
なぜ開業を
新型コロナウイルスの影響で渡航が難しくなり、どうしようか考えていた時にSNSで北見にポーカールームができるという投稿を見つけました。無料のディーラー練習があったので見に行き、そこで働くことも考えましたが、物件があれば自分でお店をやってみたいという思いもありました。2021年の9月に現在営業しているこの場所を見つけ、ここしかないと一目惚れし自分でやることを決めました。今年の1月29日にオープンしましたが、まん延防止措置期間となったため営業できず、3月末に正式オープンとなりました。
どんなお店ですか
入場料はソフトドリンク飲み放題付きで1,500円頂いています。ポーカーをプレイする際には、入場料とは別にチップの購入が必要となります。購入頂いたチップは残っても預けることが可能で、次回来店時に引き出し料として500円頂きますが、引き出したチップだけで遊ぶのであれば入場料と引き出し料を足した2,000円でオープンからクローズまで遊べます。
スタイルは基本的にリングゲームです。リングゲームは購入したチップをテーブルに置き、チップを増やすことを目的にテキサスホールデムをプレイするゲームです。初めての方には、初心者ゲームという通常のゲームよりもチップの価格が安価なゲームも用意しています。
業務提携している札幌のポーカークラブ「キングスマン」が主催の大会や、自店主催の大会も定期的に開催しています。平日は自分でディーラーをやっているので対応が難しいですが、バースペースもあるので本格的なカクテルも楽しんで頂けます。今のところ日曜日は、ポーカーをやらずにバーのみで営業しています。
これからの活動
道東ではポーカーの馴染みがないので、カラオケやボーリングと同じように、趣味として、遊びの選択肢のひとつとしてポーカーを広めていきたいという思いがあります。
今はSNSを使いお店の情報を発信しているので、興味を持ったお客様は来店してくれます。どこか別のお店やイベント会場のスペースをお借りして、ポーカー体験会を開催し、ポーカーの楽しさやお店のことをもっと知ってもらえるような企画も考えています。
ゲーム中はみんな真剣になるので、喋らなければいけないということはありません。ですから喋ることが得意でなくても仲良くなれたりします。自分自身ポーカーを通じて知り合ったという方がたくさんいます。このお店がポーカーを通して人と人とが繋がる場になってくれるとうれしいですね。
(取材/2022年7月20日)