インタビュー:一色 美奈(いっしき みな)
One Colerーちいさな写真屋さんー
2024年3月1日に、元助産師である一色さんが夫婦で中標津町にフォトスタジオをオープンする予定。
自然な雰囲気や笑顔を引き出す撮影技術を駆使し、家族の特別な瞬間を写真に。
どのようなスタジオができるのか?
フォトスタジオをはじめるきっかけ
私は助産師の職に就いていましたが、体調が悪化し、病院での仕事が難しくなりました。昨年の6月に病気で本格的に休職することになり、休職中、自分のできることや新たな働き方を考えていました。将来について考える中で、夫から「やりたいことを試してみたら?」という言葉もあり、自分たちで何か始めることに決めました。
私が第一子を出産した際、100日記念写真を撮影してもらうために札幌まで足を運びました。その後も道内のフォトスタジオで子供の記念写真を撮影してもらうたびに、「中標津にもこんなサービスがあればいいのに」という思いがありました。当時は自分がこの道に進むとは考えていませんでしたが、今回の仕事を辞める契機があり、新しいことを試してみようと決意しました。そこから子供向けのフォトスタジオを構想することになりました。
素敵なフォトスタジオでの経験が、子供の写真が持つ特別な魅力と感動を実感させ、同じような素晴らしい体験を提供できればとの思いが芽生えました。100日や1歳を迎える頃は、赤ちゃんの予防接種に通っていた時期が終わり、医療者との関わりも少なくなります。この時期には、何か聞きたいけれど聞けなかったことや、お母さん方が抱える気持ちの変化が生まれることがよくあります。
助産師としての経験を生かしながら、子育ての不安や喜びを共有し、写真を通じて家族との絆を深めたいと考えています。ここに来て、気持ちが軽くなり、今後も楽しく子供と接していきたいと感じられるような空間作りができれば、それが何よりの喜びです。
どのようなスタジオですか
スタジオは、ただ写真を撮る場所ではなく、遊びや自然な瞬間を捉える場所として考えています。真正面だけでなく、後ろから撮ったり、自然に過ごす様子や自然体な様子を写真に残すことにこだわりがあります。部屋全体が撮影スペースとなり、おしゃれな家具や飾り付け、花々が配置されています。どこを触っても良く、どんな風に遊んでいても、全てが撮影の対象となるよう心がけています。以前はカフェを経営していた場所で、店内が少し可愛らしい感じなので、その雰囲気を残しつつ、おしゃれで楽しい空間を提供したいと考えています。
一般的な写真館はメインはおひとりのため、プラス家族写真や兄弟写真となるとなると、シーンごとに異なるので1枚ごとに料金がかかります。ここにくることが一つの「思い出」という感覚で来てほしいので、子供を見ているお母さんを撮ってみたりだとか、来てくれた人が全員メインっていうような感じの写真が撮れたらいいなと思っています。これは他にはないものじゃないかなと思って、そこを目指したいなと考えています。
私自身、子どもの写真撮影時にこういった素敵な衣装があるとうれしいなという思いがありました。既に、私が素敵だと感じたものを買い付け、衣装にもこだわっていきたいと考えています。
今後の取り組みについて
私たち夫婦も子育て世代であり、同じ目線で子どもたちと向き合うことができます。それがひとつの強みになると思います。出産適齢期のお母さん方は、SNSを積極的に利用されており、ニューボーンフォトも人気があります。こうしたトレンドに敏感な方が増えています。でも、自分で写真を撮ろうと思っても、特別な衣装を用意する必要があったり、迷ってしまうこともあります。赤ちゃんの新生児期は短く、後から振り返ってもっと写真を残しておけばよかったと感じることがあります。特に産後1か月間は育児に精いっぱいで、写真を残すことが難しい時期です。
近くにおしゃれな撮影スタジオがあれば、地域のお母さんたちも思い出の写真をより気軽に残すことができます。子供が自由に動き回るスペースで、アミューズメント感覚で訪れられる場所をつくることで、写真撮影が家族の楽しい思い出になるとうれしいです。
将来的には店舗を拡大し、成人式やウエディングなど、様々なシーンでの撮影もサポートしていきたいです。また、貸衣装店と提携し、衣装の取り扱いや着付けサービスを提供することで、より多くのお客様に利用していただけると考えています。
おしゃれでアットホームな雰囲気のスタジオを目指し、地域の方々に親しまれる存在になることを心から願っています。
(取材/2024年1月12日)
【店舗情報】
One Colorーちいさな写真屋さんー
営業時間 9:00〜17:00
定休日 不定休
標津郡中標津町西11条北6丁目1-7