グランドオープンを10月に控え、プレオープン中の
利用状況とこれまでとの違いを聞いた
インタビュー:新堀 光行(しんぼり みつゆき)
別海町生涯学習センターみなくる センター長
別海町中央公民館 館長
従来の公民館と生涯学習センターの大きな違い
中央公民館の代替施設であり、公民館職員しかおりませんでしたが、町全体の生涯学習関係部署である生涯学習課も入っています。また別海町社会福祉協議会や別海連合町内会の事務局も入っており、その事務所の役割も持っています。そういった意味では教育委員会の活動だけではなく、福祉関係の活動もこの施設内で一緒に活動できるようになりました。
事務所内には、仕切りがなく開放的で、職員同士のコミュニケーションもとりやすくなっています。
利用されている方には慣れないのもあり分かりづらいところはあるかも知れませんが、少しずつ慣れていただけると思っています。
以前の公民館の建物は町政施行の時に建設された建物だったので、築50年以上経っていました。設立当時は使いやすくそれなりにはよかったと建物だったと思うのですが、利用されているサークルの方々の高齢化が進んで、2階で活動するのも辛くなってきたこともありました。
新しい施設では、2階に陶芸室や和室など高齢者の方も利用されるような部屋があるので、事務所の横にストレッチャーが入るくらいの大きなエレベーターを導入しました。
廊下のほとんどの場所に手すりを設置しており、点字の表示もしています。トイレも左利き用・右利き用のトイレなど障がいのある方にも対応したトイレを設置し利用しやすい施設になっていると思います。
中高生の方が放課後に勉強したり、フリーWi-Fiになっているのでスマホを使って調べ物をしたりできるようになりました。隣のターミナルに発着するそのバスの待ち時間に使っていただいたりもしています。
現在の利用状況をお聞かせください
中央公民館の管轄である別海市街、中春別、本別海、上風連、中西別の5地区の方々が利用されています。
個人的に利用されている方はおりますが、施設が新しくなった事で新しくできたサークルは特にありませんが、もともと公民館でサークル活動していた方々はこちらに移動して利用されています。
毎年6月に春の中央公民館まつりを開催していたのですが、ここ数年はコロナの影響もあり今年は7月中旬に開催した。公民館まつりでは展示だけではなくフォークダンスや菊花展となど様々な催しを考えていましたが、結果的に8事業のうち3事業しかおこなうことができませんでした。やれる限りのことはやろうと進めましたが、状況を鑑みて展示事業を開催することしかできませんでした。
木工室にはショップボットという最新の木材加工用の機械を道内ではじめて導入しました。春先から小学生や一般の方を対象に木工教室を開いたのですが、なかなか好評でした。
また、別海町には中央公民館、東公民館、西公民館の3館ありますが、中央公民館にだけ陶芸室がありませんでした。他の公民館では陶芸をおこなうことができましたが、中央公民館を利用する地域の方々は他の地区の公民館を利用して活動されていました。
こちらの施設が出来上がって、個人的にやってみたいと月に何回か活動利用されている方はいらっしゃいます。
現在個人的な活動として新たに作られた陶芸室を利用されている方はいらっしゃいますが、サークル化まで至っておりませんので、フルオープンに向けて陶芸教室を開きたいなと考えています。
他にも別海中央中学校が札幌で吹奏楽のコンクールがあるのでこちらのホールで練習に使用していましたし、先日は川北中学校の吹奏楽部さんも使用していました。
子育て支援に関しては福祉課が担当になるのですが、別海町で「すくすく学級」という育児関係の教室をおこなっていて、児童館にいる職員が来て活動しています。児童館では、ハミングという子育て支援もおこなっており、支援員さんがこちらに月に1回程度学習会を開いています。
4月から各町内会や社会福祉協議会など様々な団体の総会や一般企業さまで会議室の利用があります。会議室には最大で120〜130人入りますので、会議や研修に使いやすいと思います。
団体活動室という15人程度で利用できる小さな部屋も用意しており、利用料金も安く設定していますので一番使いやすい大きさだと思います。
カラオケやダンスなど音が出る利用には、防音設備があるリハーサル室を使用していただいています。
数年前の年間3万人以上利用していた時と比べると、コロナ禍で件数は少なくなっていますが、展示会の開催やサークル活動などの利用はありますので、利用人数は予想通りかなと思っています。
10月のグランドオープンに向けて
秋には文化祭を予定しており、それに合わせて10月23日(日)に町制施行50周年記念式典をおこなう予定で現在調整中となっています。
現在の予定では、午前中に記念式典をおこない、陸上自衛隊北部方面の音楽隊の演奏会、別海町の友好都市である大阪府枚方市や高知県四万十市、沖縄県名護市と第15回サミットを開催する予定です。
また11月13日(日)には「NHKおかあさんといっしょ 宅配便ファンターネ!小劇場」、令和5年3月26日(日)には「ほくでんファミリーコンサート」を開催予定です。
災害時の避難場所として機能も持っているとお聞きしました
ここは災害時の避難所になっており、地震はもちろんですが、吹雪で国道が通行止めになった時などの避難も想定しています。施設内に常備しているものはないので、役場防災交通課と連携し役場から持ってくる形になると思います。炊き出しなどをおこなうことになった際も、施設内の社会福祉協議会を通じて地域赤十字奉仕団と連携することになると思います。
(取材/2022年7月28日)