中標津町議会議員選挙を終えて─2020
新人議員に聞く。③

中標津町議会議員選挙を終えて─2020<br>新人議員に聞く。③

中標津町議会議員選挙を終えて─2020
新人議員に聞く。

子供達の考えや意見を正面から受け止めて

【取材】松野 美哉子(まつの みやこ) 66歳 無所属


子供たちの声を汲むために

 町議にならないかとお声かけいただいたのもあり、中標津町議会モニターにも参加させていただき、町政のことを勉強させていただいた中で、今回立候補しました。健康運動実践指導者として40年以上、幼児から高校生まで水泳を教えてきました。町議会議員になることで若い子たちの思いを汲んであげる場面をつくりたいと考えています。

 今回の町議会議員選挙は、18歳から投票できるはじめての選挙でしたが、無投票となってしまい投票するという経験をさせてあげられず残念でした。

きちんと受け止めて一緒に話し合う

 昨年、高校生と町議会議員が話し合う企画があり、その資料に目を通したのですが、高校の発言のひとつにラウンドワンを町に呼んで欲しいというものがありました。実際には難しい問題ではありますが、それを聞いた町議会議員の返答は「お金がないからできません」でした。その資料の最後には高校生の感想として「お金がないって言われちゃ何も言えない」と書かれていました。

 その高校生は、色々な仲間と集まって体を動かし活動したいんだという思いでラウンドワンと発言をしたのだと思います。ラウンドワンというのは企業が運営しているものなので、この町で経営していけるかどうかを判断するのは会社が決めることです。

 企業に声をかけ、調査していただいた時にどう答えが出るかを一緒に考えるように話をしてみるとか、仲間と動きたいっていう気持ちをもう少し発展させてあげれば、「この町の中でそれじゃ君たちがそういうことをできるような場所を考えて、作り出してみるってことはどうだろうとか」と逆に提案することも可能だったのではないかと思うのです。そこから「自分たちも何か活動しなければいけないんだ」という思いを高校生に持ってもらうことのほうが大事だと思いました。

町民に伝わる政治を

 町職員の方もきちんと仕事されていますし、町議会議員の方も議会に対して、一生懸命いろいろな話し合いをされていると思います。ですが、それを政治に興味がない人にもわかりやすく伝えていかなければいけません。

 町議会議員というのは町民の代表なので、選んだあとは任せればいいという考えの方もいらっしゃるかと思います。でも町は広報誌や議会だよりを通じて情報を発信していますが、本当に町民がそれを見ているのでしょうか?それをどうやったら読んでもらえるのか、内容はわかってもらえているのか、ただ発信するだけではなく、しっかりと町民が見て、考えてもらえるものになっているのかが大事だと思います。

 町民の皆さんも望むだけではなく、自分たちがどう変わらなければいけないのかと一緒に考えていきたいです。変えることを怖がらずに、変えることを考えてみるだけでも、一歩前に進めることを体験していただけると思うのです。

 私たち大人が、自信を持って子どもたちに引き継いでもらえる町づくりをしたいと思います。